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iPhoneの赤ロムとは?知らないと損するリスクと、ネットワーク利用制限の確認方法まとめ

中古でiPhoneを購入しようとした際、「赤ロム」という言葉に不安を感じていませんか。
赤ロムとは、前の所有者の支払い滞納などが原因でネットワーク利用制限がかかり、通話や通信ができなくなった端末のことです。
この記事を読めば、赤ロムのリスクや白ロムとの違い、利用制限の確認方法がわかります。
さらに、安全な端末の選び方や、万が一赤ロムを入手してしまった際の対処法まで解説するので、安心して中古iPhoneを選べるようになります。
1. iPhoneの赤ロムとは ネットワーク利用制限がかかった端末のこと
iPhoneの「赤ロム」とは、一言でいうと携帯電話会社(キャリア)によって通信機能にロックがかけられ、通話やモバイルデータ通信が利用できなくなった端末のことです。
この通信機能のロックは「ネットワーク利用制限」と呼ばれています。
ネットワーク利用制限の状況は、各キャリアの専用サイトで端末の製造番号(IMEI)を入力することで確認できます。
その際、制限がかかっている端末は判定結果が「✕」と表示されることから、俗に「赤ロム」と呼ばれるようになりました。
赤ロム状態のiPhoneにSIMカードを挿しても、電話回線を使った通話や、4G・5Gといったモバイルデータ通信を利用したインターネット接続は一切できません。
そのため、中古でiPhoneを購入する際には、この赤ロム端末を避けることが非常に重要になります。
2. iPhoneが赤ロムになる主な原因
iPhoneが赤ロムになる原因は、端末そのものの不具合ではなく、契約上の問題に起因します。
そのほとんどは、以前の所有者の利用状況が関係しています。
なぜ新品のiPhoneではなく、中古のiPhoneで赤ロムのリスクが発生するのか、その主な原因を3つのパターンに分けて詳しく解説します。
2.1 端末代金の分割払いが滞納された
赤ロム化する最も一般的な原因は、前の所有者による端末代金の分割払いの滞納です。
ドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアでiPhoneを分割購入した場合、支払いが完了するまでの間、端末には利用制限がかけられる可能性があります。
もし前の所有者が支払いを途中でやめてしまうと、キャリアは通信の利用を強制的に停止させます。
この利用制限がかかった端末が中古市場に流通することで、何も知らない次の購入者が赤ロムのiPhoneを手にすることになってしまいます。
2.2 不正契約や盗難された端末
盗難されたiPhoneや、偽造された身分証明書などを用いて不正に契約されたiPhoneも赤ロムの原因となります。
これらの端末は、キャリアや警察が不正を検知した時点で、即座にネットワーク利用制限の対象となります。
犯罪によって入手された端末が、フリマアプリや買取店などを通じて市場に出回ってしまうケースがあり、購入者は意図せず犯罪に巻き込まれるリスクを負うことになります。
2.3 キャリアの補償サービスが悪用された
各キャリアが提供している紛失・盗難時の補償サービスが悪用されることも、赤ロムが発生する一因です。
例えば、元の所有者が「iPhoneを紛失した」とキャリアに嘘の申告をして、補償サービスで新しい代替機を受け取ったとします。
その後、手元に残しておいた「紛失したはずの古いiPhone」を中古市場に売却するのです。
補償サービスが適用されると、紛失・盗難扱いになった元の端末には利用制限がかけられるため、結果的に中古で購入した人の手元にあるiPhoneが赤ロムとなってしまいます。
3. 赤ロムのiPhoneを使用するリスクやデメリット
「価格が安いから」という理由だけで赤ロムのiPhoneに手を出すと、後で大きなトラブルに発展する可能性があります。
ここでは、赤ロムのiPhoneを知らずに購入・使用してしまった場合に起こりうる、具体的なリスクとデメリットを3つのポイントに分けて詳しく解説します。
3.1 通話やモバイルデータ通信ができない
赤ロムのiPhoneが抱える最大のリスクは、通話やモバイルデータ通信といったスマートフォンの根幹をなす機能が一切利用できなくなることです。
ネットワーク利用制限がかかっているため、どのキャリアのSIMカードを挿入しても電波を掴むことができません。
そのため、アンテナピクトは常に「圏外」と表示され、電話をかける・受ける、SMSを送受信する、4Gや5G回線でインターネットに接続するといったことが不可能になります。
3.2 Wi-Fi専用機としてしか使えない
モバイルデータ通信ができないため、赤ロムのiPhoneはWi-Fiに接続できる環境でしかインターネットを利用できません。
自宅やカフェなどのWi-Fi環境下であれば、Webサイトの閲覧やアプリの利用、LINEなどのIP電話は可能です。
しかし、これはiPod touchのような使い方と何ら変わりません。
外出先で地図アプリを確認したり、移動中に動画を視聴したりといった、スマートフォンの利便性を大きく損なってしまうのが大きなデメリットです。
3.3 売却時の価値が著しく低い
もし将来的にそのiPhoneを売却しようと考えても、赤ロム端末は大きな足かせとなります。
ほとんどの中古スマートフォン買取店では、赤ロム端末の買取を拒否するか、あるいは「ジャンク品」として扱われ、二束三文の査定額しかつきません。
また、フリマアプリなどで個人売買しようとしても、赤ロムであることを正直に記載しなければならず、買い手を見つけることは非常に困難です。
結果として、購入時に支払った金額に見合う価値は全くなく、資産価値はほぼゼロになってしまうと考えるべきでしょう。
4. 赤ロムと白ロム 黒ロムとの違いを解説
中古のiPhoneを探していると、「白ロム」や「黒ロム」といった専門用語を目にすることがあります。
これらの用語は、SIMカードの有無や端末の契約状態を示しており、本記事のテーマである「赤ロム」との違いを正しく理解しておくことは、安全な中古iPhoneを選ぶ上で非常に重要です。
ここでは、それぞれの用語が何を意味するのか、その違いを分かりやすく解説します。
4.1 白ロムとは
白ロムとは、一言でいえば「SIMカードが挿入されておらず、誰でも契約して使えるクリーンな状態の端末」のことです。
以前の所有者とのキャリア契約はすでに解約されており、端末代金の支払いも完了している状態を指します。
そのため、ネットワーク利用制限の判定が「◯」となっており、赤ロムになる心配がほとんどありません。
SIMロックが解除されたSIMフリー端末であれば、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといった大手キャリアはもちろん、さまざまな格安SIM(MVNO)のSIMカードを挿入するだけで、すぐに通話やデータ通信を開始できます。
中古スマホ販売店などで正規に流通している端末のほとんどは、この白ロムにあたります。
4.2 黒ロムとは
黒ロムとは、白ロムとは正反対に「他人の契約情報が残ったSIMカードが挿入されたままの端末」を指します。
前の所有者の電話番号や契約情報が端末に残っているため、第三者がそのまま使用することはできません。
市場に出回っている黒ロムは、盗難品であったり、何らかの不正な手段で入手されたりした可能性が極めて高い危険な端末です。
このような端末は、発覚次第すぐにキャリアによって利用制限がかけられ、赤ロム化してしまいます。
万が一、フリマアプリなどで見かけても、トラブルに巻き込まれるリスクが非常に高いため絶対に手を出してはいけません。
5. もしiPhoneが赤ロムになってしまったら?購入後の対処法
万が一、購入した中古iPhoneが赤ロムになってしまった場合でも、焦らず冷静に対処することが大切です。
いくつかの対処法が存在するため、ご自身の購入状況に合わせて適切な行動を取りましょう。
ここでは、赤ロムiPhoneを手にしてしまった際の具体的な対処法を解説します。
5.1 購入した中古販売店に相談する(赤ロム保証)
信頼できる中古スマートフォン販売店からiPhoneを購入した場合、まず最初に購入店舗へ連絡しましょう。
多くの優良な販売店では「赤ロム保証」という制度を設けています。
これは、販売した端末が後日赤ロムになった場合に、同等品との交換や全額返金に応じてくれる保証サービスのことです。
保証を利用する際には、購入を証明するレシートや保証書が必要になることがほとんどですので、大切に保管しておきましょう。
保証には期間が設けられている場合もあるため、ネットワーク利用制限の問題に気づいたら、一日でも早く店舗に相談することが重要です。
5.2 フリマアプリの運営に問い合わせる
フリマアプリやネットオークションなどの個人間取引でiPhoneを購入し、赤ロムになってしまった場合は、まず取引相手に連絡を試みましょう。
しかし、相手と連絡が取れない、または対応を拒否されるケースも少なくありません。
その場合は、すぐに利用したフリマアプリの運営事務局に事情を説明し、問い合わせを行ってください。
重要なのは、端末が届いたらすぐにIMEI(製造番号)を調べてネットワーク利用制限を確認し、問題があれば「受取評価」をしないことです。
受取評価をしてしまうと取引が完了したとみなされ、その後の返金や返品の交渉が非常に困難になります。
運営側が用意しているトラブル報告の仕組みを利用し、赤ロムであった証拠(利用制限確認サイトのスクリーンショットなど)を添えて相談しましょう。
5.3 自分で利用制限を解除することは可能か
手元のiPhoneが赤ロムになった際、「自分でどうにか解除できないか」と考える方もいるかもしれません。
しかし、結論から言うと、購入者が自分でネットワーク利用制限を解除することは原則として不可能です。
ネットワーク利用制限は、端末代金の未払いや不正契約などを理由に、各通信キャリアが元の契約者に対してかけているロックです。
そのため、制限を解除できるのは、原因となった金銭的な問題を解決した契約者本人だけです。
第三者である購入者がキャリアの窓口に相談しても、個人情報保護の観点から一切取り合ってもらえません。
自力での解決はできないと理解し、購入元へ相談する手続きを進めましょう。
6. 中古でiPhoneを購入する際に赤ロムを避けるための注意点
中古のiPhoneは価格が安く魅力的ですが、赤ロムという大きなリスクが潜んでいます。
しかし、購入前にいくつかのポイントをしっかり確認することで、このリスクを大幅に減らすことが可能です。
ここでは、安心して中古iPhoneを手に入れるための具体的な注意点を4つご紹介します。
6.1 信頼できる中古販売店を選ぶ
赤ロムのリスクを避ける最も基本的な方法は、信頼できる販売元から購入することです。
実店舗を構えている、または長年の運営実績がある中古スマートフォン専門店は、商品の検品体制が整っており、万が一のトラブルにも対応してくれる可能性が高いでしょう。
古物商許可番号を明記しているかどうかも、信頼性を判断する一つの基準になります。
個人が出品するフリマアプリなどに比べて価格は少し高くなるかもしれませんが、その分安心して購入できるという大きなメリットがあります。
6.2 赤ロム保証があるか確認する
赤ロムは、購入した時点では問題なくても、後から前所有者の支払いが滞ることで発生する場合があります。
そのため、購入後のリスクに備えることが非常に重要です。
万が一赤ロムになった場合に備え、返金や交換に対応してくれる「赤ロム保証」が付いている販売店を選びましょう。
保証期間や保証内容を事前にしっかりと確認しておくことで、安心して長く端末を使い続けることができます。
6.3 購入前にIMEIを確認させてもらう
IMEI(アイエムイーアイ)とは、端末に割り振られた15桁の製造番号のことです。
この番号を使えば、各携帯キャリアのウェブサイトでネットワーク利用制限の状況を誰でも確認できます。
店舗であれば店員に尋ねたり、オンラインであれば商品説明に記載されているかを確認したりして、購入前に必ずIMEIを入手しましょう。
確認サイトで表示される判定結果が「◯」であれば問題ありませんが、判定が「△」の端末は、将来的に赤ロム化するリスクがあるため購入は避けるのが賢明です。
もちろん「✕」はすでに赤ロム状態なので、絶対に購入してはいけません。
6.4 フリマアプリでは出品者の評価をチェックする
フリマアプリやネットオークションは個人間取引のため、中古販売店に比べてリスクが高くなります。
もし利用する場合は、出品者の情報を慎重に見極める必要があります。
出品者の過去の取引評価や、商品説明の丁寧さを入念に確認することが重要です。
特にスマートフォン本体の取引実績が豊富で、良い評価が多い出品者を選ぶようにしましょう。
また、商品説明にIMEIやネットワーク利用制限の状況が明記されていない場合や、相場に比べて不自然に安い価格の場合は、トラブルに巻き込まれる可能性があるため避けた方が無難です。
7. まとめ
iPhoneの赤ロムとは、端末代金の未払いなどを理由に、キャリアからネットワーク利用制限がかけられた端末のことです。
赤ロムになると通話やモバイルデータ通信が利用できず、売却時の価値も著しく低くなるため注意が必要です。
中古iPhoneの購入で失敗しないためには、事前にIMEI(製造番号)を使い、ネットワーク利用制限の状況を確認することが最も確実な対策です。
万が一、赤ロム端末を入手してしまった場合は、購入店の保証などを確認し、速やかに相談しましょう。