あけましておめでとうございます。
もう2019年になってしまいました。
東京オリンピックが開催される2020年まで遠いなーなんて思っていた頃が懐かしく、もう来年なのかと考えると時間の早さに驚きますよね。
それと同時にBluetoothイヤホンの進化にも昨今、衝撃を受けています。
今製品化されている最新の完全ワイヤレスイヤホンにはクアルコムのQCC3026というSoCを使用しているはずですが、これがまじで良き。
良さについては後述するとして、私はNuarlというメーカーのNT01AXというイヤホンを愛用(数週間)しているのですが、このイヤホンの公式製品ページが意味不明なくらい重たい。
多分パソコンが貧弱すぎるのもあって、ページ開こうとするとフリーズしたりブラウザが落ちたりする。
NT01AXの公式リンク→https://nuarl.com/nt01ax/
イヤホンは5gと軽いんですけどね。
では本題に入る前に、これらの左右独立型のBluetoothイヤホンの呼称を統一したいと思います。
・トゥルーワイヤレス
・完全ワイヤレス
・フルワイヤレス
などとさまざまありますが、ぼくは完全ワイヤレスを推したいと思います(次点でフルワイヤレス)。
理由はトゥルーワイヤレスのトゥルーが文字にすると、ものすごく違和感があるからです。
ついでに言うとブルートゥースの表記も好きではありません。春日かよ。
(すみません、春日さんは嫌いではないです)
そんなわけで以下完全ワイヤレスイヤホンで統一させていただきます。
完全ワイヤレスイヤホンとは?
Bluetoothイヤホンはデータを無線でイヤホンに飛ばすんですが、だいたいイヤホンのコード間にマイクや受信機、バッテリー、コントローラーなどを配置しています。
それらをまとめたユニットのようなものが付いているものもありました。
音質を重視する有線ワイヤレスの方が音は良かったりするのですが、Bluetoothイヤホンの変遷はだいたいこんな感じです。
コードがなくなり左右独立型のイヤホンになっているものを完全ワイヤレスイヤホン(画像右下)と呼びます。
完全ワイヤレスに対して「小型化して良いじゃん」と思われるかもしれませんが、左右一体型Bluetoothに比べてバッテリーの持ちや音質が悪いのです。
ただでさえ無線のイヤホンは音質が良くないというのに、さらに悪いとなると音質を重視するユーザーであればアナログ有線イヤホンを使うべきなんでしょうね。
完全ワイヤレスイヤホンは左右一体型ワイヤレスイヤホンと比較しただけでも、以下のような相対評価となります。
音質が悪い
イヤホンのハウジング内にはドライバや吸音材など音質に関わる部品が入っています。
ハウジング内部の空間自体も音質に影響するのですが、ここにオーディオSoC、マイク、アンテナ、スイッチ、バッテリーなどを全て詰め込むのでどうしても音質は悪くなってしまうんです。
劣悪な環境でより良い音を出すために試行錯誤している。
うん……かっこいいじゃないですか。
左右で途切れる
左右がそれぞれ独立しているので、再生機器とイヤホンの接続だけでなく、イヤホンとイヤホンも接続していることになります。
再生機器→イヤホン(親機)→イヤホン(子機)という状態ですね。
ですのでその分不安定になりやすいのとバッテリー残量も多少関係するので、状況によっては途切れが発生してしまいます。
そもそもBluetoothの使用周波数は2.4GHzで、この帯域を利用する機器が多いのも要因の一つとなっています。
バッテリー容量が小さい
左右一体型と違い、ハウジング内に格納するにはバッテリーを小さくしなくてはいけません。
バッテリーのサイズはそのまま容量に直結するので、完全ワイヤレスのバッテリー容量も小さくなってしまうんですね。
左右一体型は10時間以上の連続再生が可能ですが、左右独立型は数時間程度です。
その欠点を補うためにイヤホンケースで充電できるようになっているわけです。
紛失の恐れがある
これは使った人しかわからないかもしれませんが、ほんとに失くす可能性があります。
ポロッと落として紛失なんてことには気をつけたいですね。
メーカーによっては紛失時の保証を設けていますが、だいたい有償です。
あとはそうですね、もちろん私はしないと断っておきますが、一つのイヤホンを二人で聞くあれができないくらいでしょうか(笑)
左右一体型ワイヤレスだとまだできますからね。
QCC3026の良さ
クアルコムのオーディオSoC「QCC3026」が搭載されている完全ワイヤレスイヤホンが日本国内でもいくつか発売されていますね。
これの良いところは音質や接続の安定性もあるのですが、連続再生時間を倍程度にした点が個人的に大きいです。
先程左右での親機と子機について言及しましたが、受信と送信を行う親機の負担は受信だけの子機に比べて大きく、親機の電池がなくなった段階で使用できなくなっていたんです。
これを解決するために、左右どちらもが親機にも子機にもなる仕組みにし、電源を入れる度に電池残量の多い方を親機に切り替え最適化を行います。
これにより完全ワイヤレスイヤホンの連続再生時間は飛躍的に向上、製品や環境、コーデックにもよりますが10時間持つものまであります。
ケースバッテリーを含めると数日間電気の供給は不要になりました。
またSnapdragon845を搭載しているスマートフォンだとTrueWireless Stereo Plusが利用できます。
これは左右のイヤホンがそれぞれ独立して再生機器と接続されるので、さらに省エネで接続も安定しているんです。
私の使用しているスマホはばっちり、Snapdragon835なので非対応です!!!
ちなみにAppleのAirPodsは公式発表されていないのですが、「NFMIで左右のイヤホンを接続」か「Bluetoothの信号を左右で分離」のどちらかと言われていて、イヤホン左右の接続はかなり途切れにくいです。
コーデックがSBCとAACのみですが、iPhoneに最適化しているのでとくに問題ではありません。
本命はQCC5100か?
まだどこも製品化していませんが、クアルコムにはさらに次の世代のオーディオSoCが控えています。
QCC5100からはコーデックがaptX HDに対応するので、ついに完全ワイヤレスイヤホンでもaptX HDで再生できるようになります。
個人的にはSONYのLDACよりもaptX HDの方が音質は劣るものの低レイテンシーでバランスが良いと思うんです。
まぁそれ言うならaptX Adaptiveに対応してほしいんですけど。
去年の1月にQCC5100の発表があったので、同SoCが搭載されたイヤホンが製品化されるのはもう少し先になりそうですね。
AirPodsの今後
現在高音質コーデックはSONYのLDAC、クアルコムのaptX HD、HuaweiのHWAとなっており、AirPodsはそのどれにも対応していません。
2019年には防水仕様(防滴レベル)のAirPodsの後継機がリリースされるのではと言われています。
おそらくコーデックも従来どおりSBCとAACと予想されますが、AirPods自体が遮音性を重視していないので音楽を聴くというより、聞くに近いと思います。
つまりイヤホンをしたままでも周囲の音を取り込めて、生活の中に溶け込んだ音声インターフェースツールを想定しているのかなという印象です。
そうなるとAACで十分なのかもしれませんね。